薪ストーブ 本燃焼

作業時間

30分程度(火が安定するまで)
〈時期・時間は目安です〉

難しさ
効 果
  • 薪ストーブを正しく使う

道具・材料

材料費(目安)

10,000円前後/トラック1台分

焚き付け材

薪を小割りにしたり、小枝を拾ってきたりして用意できます。購入する場合2,000円/10kg程度

着火剤(必要に応じて)

1,000円前後

手順

はじめに

薪ストーブを使う季節になったら、毎年まずは慣らし焚きを行い、それからいよいよ本燃焼に入ります。

1(薪をくべる)

薪ストーブ本体の空気調整レバーを全開にし、 薪をくべます。薪の並べ方は写真を参考にしてください。

着火
火がうまくまわるように、薪や焚き付け材が空気に触れる面積ができるだけ多くなるように組みます。

ポイント

  • 慣れるまでは、焚き付け材を多めに入れるとうまく着火できます。

  • 火がつきにくい場合は着火剤を使用しても良いでしょう。

  • 薪は井桁状や三角形などの形が組みやすいですが、ストーブの炉内寸法によってやりやすさは違います。日々お使いになりながら、ご自身の家のストーブに適した薪の長さや組み方を見つけてみてください。

2(着火する)

焚き付け材に火をつけます。1か所ではなく、全体のバランスをみながら数か所に火をつけると火が回りやすくなります。着火したらドアを閉めます。

着火
ドアを閉めた後、どうしても火勢が落ちるような場合は、少しドアを開けて、(2~3㎝程度)空気を供給してください。但し、絶対にドアから離れないようにし、火の状態を確認しながら行って下さい。

着火

しっかり乾燥した薪であればすぐに焚き付け材から薪へ火が燃え移ります。薪が炭化しはじめるまでしばらく待ちます。

炭化
炭化しはじめた様子

3(太い薪を足す)

最初に入れた薪が十分に燃焼すると炎が無くなり、薪が炭化し赤く光を発する状態になります。この状態を熾火(おきび) と言います。

熾火

この状態になったら、太い薪を入れます。薪は十分な量を入れてください。少なすぎると次の工程がうまくいきません。

薪の追加

太い薪を入れた後、炎の状態を見ながらストーブ本体の空気調整レバーを絞ります。最初は半分ぐらいに絞り、徐々に炎の様子を見ながら絞っていくと、カールするような美しい炎が現れます。

ポイント

  • 薪を追加する際のドアの開閉は、ゆっくりと行って下さい。急に開けると、火の粉が飛んだり、炎の勢いが強まったりして危険です。

4(薪を追加する)

火を保つために、薪を追加します。炉内の寸法にもよりますが、1本ずつ追加するよりも、一度に2~3本程度追加して、追加した後は一度レバーを全開にして燃焼させ、熾火になったらレバーを絞ってゆっくり燃焼させて、次の薪をくべる。というサイクルが理想的です。

ポイント

  • 薪を追加した当初は十分な酸素が必要ですが、熾火になってからは少ない酸素でその熱を維持することができます。熾火の状態で薪を追加する際は、薪はできるだけ密着させて空気に触れる面積を少なくすると、火持ちが良くなります。

5(火を消す)

消火の際は、一般的なストーブの場合、空気調整レバーを絞って給気を遮断するとゆっくりと自然に消火できます。

ユーロパイセンのストーブの場合は、給気を絞っても薪が燃え尽きるまでゆっくりと燃え続ける仕組みとなっています。外出前には薪をたくさんくべないようにしたり、熾火になった薪を火かき棒などで細かく崩し広げて早く燃えるようにするなど、工夫してみてください。

いずれの場合にも、絶対に水をかけて消火しないようにして下さい。蒸気が大量に発生して危険です。

注意・確認事項

  • ここで紹介している手順は基本的な一連の流れです。細かい手順は、機種によっても異なりますので、使いながら自分なりの効率的な方法を見つけていきましょう。
  • 熾火が赤々と燃えているような高温での使用状態で新たに薪を投入し、空気量をいっぱいに絞った(燃焼を抑えた) 時などに、ガラスドアや薪投入口などの開口部を開けることは大変危険なので絶対にしないでください。炉内の不完全燃焼ガスに開口部からの空気が流入し、爆発的に燃焼する バックドラフトという現象が起こりやすくなります。
  • 薪は充分に乾燥したものを使用します。含水率20%以下が目安です。 含水率計があると便利です。
  • 着火時に、以下のような状態になる場合は、薪の状態や室内の環境を確認してみてください。
    ①黒い煙ばかりが出て燃え広がらない…… 乾燥が不十分かもしれません。十分乾燥した薪かどうか確認してみてください。
    ②煙が煙突のほうではなく、室内に入ってくる。…… 室内の換気扇やソーラーシステムそよ風の24 時間換気が動いてませんか。火が安定するまでは換気扇を止めるか、窓を少し開けてみてください。
    ③煙ばかりが出て火が大きくならない…… ストーブ本体の空気調整レバーが閉まっていませんか。空気調整レバーを全開にしてください。

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